ジカ熱が全米に拡大！アメリカ旅行、渡米での予防策とジカウイルスまとめ [ニュース]
世界保健機関(WHO)によると、
アメリカ大陸の55カ国・地域のうち25で
ジカ熱が確認され、感染拡大はデング熱などと同じ
「ネッタイシマカ」が媒介して拡大が広がる。
WHOは南米だけでなく、カナダ・チリを除いた
全米にこの蚊が生息していることに警鐘を鳴らす。
旅行など渡米する際の予防策など
ジカウイルスについてまとめた。
ジカ熱、ジカウイルス（Zika Virus）とは？
ジカ熱とは「ネッタイシマカ」（熱帯縞蚊、
学名：Aedes (Stegomyia) aegypti）、
一般的にいうヤブカが媒介する感染症で、
感染すると発熱や発疹など、
はしかや風疹に似た症状や、
頭痛、関節痛、筋肉痛、結膜炎が現れる。
ヒトが感染しても軽度の症状なので
今まで問題視されてこなかったが、
現在、厚生省がワクチンや治療薬が
未だ見つかっていないことに注意を促している。
特にアメリカ大陸ではジカ熱の流行の経験がなく、
人々の体内にジカウイルスに対する免疫が
無かったことが、急速な拡大の要因になったとされる。
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「ネッタイシマカ」（熱帯縞蚊：ふだんヤブカとも言われている蚊）
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ジカウイルスと先天性異常との関連性
小頭症などの先天性異常や
ギラン・バレー症候群などの
神経障害を持つ新生児と、ウイルスとの
因果関係については科学的に立証されていない。
ブラジルでは小頭症および神経障害を持った
新生児が、年間平均で163人となっており、
2014年は150人、2015年10月以降が3,900人へと
急激に増加していることから、
ちょうどジカウイルスの爆発的な流行の時期と
重なっている。
また、小頭症で亡くなった胎児や羊水からも、
ジカウイルスが検出されているので、
先天性異常に強く関連しているものと疑われている。
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小頭症とは？
母体内の胎児が小頭症にかかった場合、
胎児の頃もしくは出産時には
頭蓋骨や脳が通常と比べ異常に小さく、
脳に様々な損傷を持って生まれることが多く
深刻な場合は死に至り、
脳が未発達な場合は体が正常に機能しない。
ヒトは妊娠初期の3ヶ月の間に
生命に必要な臓器がつくられるが、
その時に風疹などのウイルスが胎盤を通じ
胎児やその脳に直接感染すると、
身体的機能や知的機能などに
欠陥を引き起こすことになる。
しかし、難しいのは妊婦が
気付かないうちに感染するケースがあるということ。
通常、感染しても大きな症状が出ないからだ。
また、性感染の事例が1件あることから、
輸血、臓器移植などでの感染も除外できない。
ジカ熱が発見された国や地域
ＷＨＯは今後アメリカ全土に感染が拡大し、
４００万人まで感染者が増える可能性があると指摘した。
ブラジルではすでに新生児68人が死亡し、
コロンビア、エクアドル、エルサルバドル、
ジャマイカ、プエルトリコでは当局が女性に対し、
当面妊娠を避けるよう呼び掛けている。
またフランスではギアナやマルティニークなどへの
渡航を自粛要請している。
ＷＨＯの加盟国は今回のジカ熱流行の深刻さは、
ここ数十年で前例の無いものだと見解を示した。
ジカウイルスに感染した患者は、
現在のところ中南米・カリブ海の23カ国・地域のほか、
アメリカ、カナダでも患者が見つかっている。
（アメリカ、カナダの感染者はいずれも
中南米のジカ熱が流行している地域への渡航歴があった。）
【ジカ熱の感染者が見つかった地域】 2016.01.30
・ブラジル
・コロンビア
・エルサルバドル
・フランス領ギアナ
・グアテマラ
・ハイチ
・ホンジュラス
・マルティニーク（フランス海外県）
・メキシコ
・パナマ
・パラグアイ
・スリナム
・ベネズエラ
・プエルトリコ
・アメリカ
・カナダ
...ほか９地域
ジカ熱、ジカウイルス感染の予防策
・現時点で、ウイルスに効くワクチンや薬が無く、治療法も見つかっていない。
・一番の予防策は蚊に刺されないこと。
・妊婦はジカ熱が発生している地域に渡航しない。
・やむを得ず滞在しなければならない場合は、エアコンのあるホテルや網戸のある宿泊施設を予約する。
・蚊帳を準備する際は殺虫剤処理した蚊帳が効果的。蚊取り線香も有効。
・皮膚の露出を少なくする為、出来るかぎり長袖、長ズボンを着用し、虫除けスプレーなどを服の上からスプレーする。
・ディート(DEET)、レモンユーカリ油(OLE)、ピカリジン(KBR 3023)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を使用する。
・日焼け止めを使う場合、日焼け止めを塗ったあと虫よけ剤を使用すること。
・生後２ヶ月未満の乳児には虫よけ剤は使用せず、乳児の肌を露出させないこと。ベビーカーに蚊帳をつける。
感染が疑われる場合、発症してしまった場合
ジカウイルスに感染すると
５人に１人の割合でジカ熱が発症している。
海外で発熱の症状が出たら
とにかく早く医療機関で診察を受けること。
帰国時に発熱があった場合は検疫所に相談し、
帰国後に発症し症状が改善しない場合は、
医療機関を受診、
医師に渡航先や期間と行動など詳細を伝えること。
◆ 厚生労働省
ジカ熱について
http://www.mhlw.go.jp/stf...
◆ 国立感染症研究所
ジカ熱とは
http://www.nih.go.jp/niid/ja...
◆ 外務省
中南米地域におけるジカ熱の発生（妊娠予定及び妊婦の方は特に注意）
http://www2.anzen.mofa.go.jp/in...
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